01
塾の勉強に加えて家庭での復習に力を入れた-参考書を切り抜いて、自作問題集を作成-
娘が一番行きたかった中学校はいわゆる東京の御三家と言われる女子中学のひとつでした。とても倍率が高く、その時点の塾の成績では難しいとの判定でした。しかし、娘が強く希望していることもあり、親も応援することにしました。
塾は厳しく、塾から出される課題や復習をするだけで精一杯で、なかなか自分の勉強時間を取りにくいのが悩みでした。
6年生になって各種模擬試験も加わり、さらに時間はなくなりました。成績もなかなか伸びません。そこで、わが家では、「塾の勉強はペースメーカー。家できっちり勉強して実力をつけ、どこまで分かっているかも家庭で確認していこう」と方針を定め、毎日、短い時間でいいので家で力のつく勉強をするようにしようと娘と話し合いました。
科目のなかでは理科が苦手でした。なんとか興味をもってくれればと思い、中学受験を終えた知り合いの方から強く推薦された『スーパー理科事典』を購入して娘に与えました。ご推薦頂いた方の利用法は驚くようなものでした。それは、理科のテストなどで間違ったり、できなかった問題があった場合、専用ノートの左側ページに問題を貼り付け、右側ページに解答と解説をつくっていく方法です。問題はテスト問題を切り抜いて貼り付け、解説については『理科事典』の該当部分を切り抜いて貼っていくというものでした。「本を切り抜くなんて...」と躊躇する気持ちもありましたが、これが娘にはフィットしたようです。よく考えて切らないと裏面にも印刷されていますから次に困るかもしれません。最初はコピーしたりもしていましたが、効率的ではないことに気づき、必要と思える部分は惜しげもなく切り貼りするようにしました。
結果として、この自作ノートは自分専用の問題集、参考書となり、短時間で非常に効果的な教材ができました。『スーパー理科事典』は本来は中学生使用を前提に作成されたものだと伺いましたが、私立中受験においてむしろ有益なものではないかと感じました。実際に通っている進学塾でも参考資料として推薦されていましたし、実験図や観察などのカラー写真は子どもにとって興味をもてるものであり、入試で頻出の事項が数多く掲載もされていますので、ぜひ上手に活用していただきたいと思います。
苦手の理科をこうして克服できたことで、他の科目にも好影響が出てきました。算数についても誤った問題を専用ノートにまとめて繰り返し解きなおすことをやりました。問題数は決して多くはなくても、一度まちがった問題ですので学習の焦点が定められたメリットは小さくなかったと思います。
短時間に復習内容を整理する手法を本人なりに体得できたことが、中学受験成功の秘訣であったような気がします。
どうか、皆様もお子様に合った学習法を発見し、着実な力をつけていってください。
ご健闘をお祈り申しあげます。